厩橋どんぶり塚古墳
 
上毛古墳綜覧(昭和10年群馬県下一斉調査・昭和13年発行)をベースに巡る古墳ブログ    群馬県外の古墳にも浮気しつつ、ゆるゆると更新停滞中
 



2008年8月23日を表示

多野郡平井村第606号境塚古墳

多野郡平井村第606号境塚古墳
現在の藤岡市白石にある円墳で、上毛古墳綜覧では大きさ110尺(約33.3m)、高さ15尺(約4.5m)とある



石室入口・・・と言いたいところだが、現在見えているのは玄室部
羨道部は失われ、前庭状に埋没してしまっている



石室自体は凝灰岩の截石で構成され、きれいに組まれており、「白石古墳群調査報告書」で群馬大学の尾崎教授は「大和の越の岩屋山古墳の壁面にやや似た形」と述べている
羨道部の天井石は、本古墳から200mほど西側に行った場所、多野郡入野村黒熊地内(現吉井町)で橋の材料に転用されていたそうである



本古墳はその入野村と平井村の境界付近に所在していため境塚と呼ばれるが、墳丘上には八幡宮の小祠があり、八幡塚の別名がある
石室自体も古くに開口していたらしく、奥壁には「明治四十三年二月六日之ヲ堀 宮沢 古物ナシ」と判読できる



墳丘のすぐ北の墓地には扁平な川原石が散在しており、元は本古墳の葺石だったのかも知れない


2008年8月23日(土)21:20 | トラックバック(0) | コメント(0) | 藤岡市 | 管理


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